<東京6大学野球:立大8-3法大>◇第4週第1日◇9日◇神宮

新型コロナウイルスの集団感染でリーグ戦参戦が遅れていた法大が今季初戦を迎えたが、勝利を挙げることはできなかった。

ドラフト候補のエース三浦銀二投手(4年=福岡大大濠)が先発するも、4回9安打5失点でKOされた。打線は初回に1点を先制したが、2回以降は好機で1本が出ず、8回まで0行進。9回に諸橋の2ランが飛び出したが、そこまでだった。

試合後、加藤重雄監督(65)からは感謝の言葉が尽きなかった。「関係者の皆さまにお礼を申し上げたい。6大学の皆さま、他の5大学の皆さまに支えられ、格別のご配慮をいただきました」。リーグ戦の参加自体が危ぶまれたが、最終的に開幕を1週間遅らせ、日程を組み直すことで参加可能となった。試合前には「感謝の意を表するため、全力でできることをやろう」と選手たちに呼び掛けた。

ただ、投内連係やボーク、暴投、走塁死などミスが続出。本来なら17試合ほど予定していた夏季オープン戦は、8月後半に感染者が出て活動が止まったため、5試合しか消化できなかった。9月25日に活動再開してからは、紅白戦を1試合やったのみ。実戦感覚は戻っていない。

加藤監督は「隔離で体力は衰えるし、選手たちの精神面の心配もありました。お菓子を差し入れたりして。会ったときは…細くなってました」と話したところで言葉に詰まり、涙をこぼした。

三浦は「他大学の皆さまに感謝しかありません。コンディションは良くなかったですが、言い訳にするつもりはありません。打たれたのは実力不足です」と気丈に話した。2度のシート打撃と、1度の紅白戦登板のみで今季初登板を迎えた。「まだ1試合目、負けただけ。もちろん、優勝したいです」と前を向いた。