関大が京大に完勝し、無傷の7連勝で19年秋以来、38度目の優勝を果たした。ドラフト候補の野口智哉内野手(4年=鳴門渦潮)と久保田拓真捕手(4年=津田学園)が全力で勝利に貢献。大学球界屈指のリードオフマンの野口は言い切った。「春5位で悔しい結果。もう1回、原点に戻ろうと話し合った。個じゃなく、つなぐ意識をみんなが持ってやれた結果だと思う」。

泥だらけのユニホームが「関大愛」の証だ。3点リードの7回1死。打球は遊撃前へのボテボテのゴロだった。頭から飛び込み、内野安打でリーグ戦通算100安打に残り3本だ。久保田も三塁で起用され、9回に安打を放った。「リーグ優勝を早いうちに決めたくて、今日、勝ててよかった」と胸をなで下ろした。

10・11は運命の1日になる。午前は京大戦でプレー後、ともに12球団から指名を待つ。野口が「自分の人生の中でなかなかない、充実した日になる」と心待ちすれば、久保田も「小さい頃からの夢のプロ野球選手になれる。緊張して楽しみながら待ちます」と声がはずむ。この日は坂之下晴人内野手(4年=大阪桐蔭)が3安打3打点の活躍。全員でつかんだ景気づけの優勝だった。【酒井俊作】

 

▽関大・早瀬監督 投打が絡んで、クリーンアップが打って勝ったり、つないでつないで、今日はそういう試合もできた。いままでにない得点パターンも見られた。非常に頼もしいし、たくましい。