最速152キロ右腕の日大・赤星優志投手(4年=日大鶴ケ丘)は、巨人が3位指名し交渉権を獲得した。

赤星は千葉・習志野市内の同大津田沼キャンパスでチームメートらとドラフト会議を見守り、午後6時15分、指名の瞬間は大歓声が上がった。

東京都世田谷区出身。「戦国東都」を代表する速球派は「地元」球団からの指名に、会見の冒頭で「子供のころから巨人を見ており、伝統あるチームの一員になれて良かった」と満面の笑みだった。最速145キロだった高校時代もプロ志望届を出したが指名漏れ。大学で腕を磨き、2部が長かったが今春は9試合に登板して3勝1敗、防御率0・78で2部優勝に導き、MVPにも輝いた。入れ替え戦でもフル回転し、7季ぶり1部昇格の原動力になった。

今秋も2試合連続完封でスタートするなど、評価を一気に上げた。最大の武器は150キロ超の直球だが、ツーシーム、カットボールも同じ腕の振りで投げることができ、制球もいい。対戦したい打者には同世代のヤクルト村上を挙げ、「もっと磨きをかけて、(投げると)分かっていても打てないストレートにしたい」と意気込んだ。

巨人とは縁があり、日大・片岡昭吾監督(43)の弟は巨人片岡治大3軍野手総合コーチ(38)。今年8月下旬にはジャイアンツ球場で巨人3軍と対戦し、4回1失点に抑えて「プロでやりたい思いがさらに強くなりました」と自信になった。目標はエースの菅野智之(32)。赤星は「決め球の変化球を1つ習得して、先発で勝負したい」と、夢だったプロの世界に飛び込む。