セ・パ両リーグが制定する9月度の「スカパー! サヨナラ賞」が14日に発表され、広島坂倉将吾捕手(23)が初受賞した。トロフィーと賞金30万円が贈られる。坂倉は「初めてなのでうれしく思いますし、何よりチームの勝ちに貢献できたことを第一にうれしく思います」と素直に喜んだ。

坂倉は9月7日の中日戦で2点を追う9回2死一、二塁から「とにかく後ろにつなごうと思って打席に入りました」と、R・マルティネスの156キロを右翼席へ運ぶ逆転3ランを放ち、今季初のサヨナラ勝利に導いた。同日に今季初めて規定打席に到達し、劇的勝利と併せてセ・リーグ首位打者に急浮上していた。

今季は捕手と一塁で出場を重ね「5番打者」に定着した。前日13日のDeNA戦では、プロ5年目で初めてシーズン規定打席の「443」に到達した。「いい打席もあれば悪い打席もありますし、その中でこれだけ1年間通して打席数をもらったことはなかったので、すごく自分の中でいい経験になっていると思います」と振り返った。

13日時点の打率は鈴木誠、阪神近本に次いでリーグ3位の3割1分6厘と好調をキープ。自軍主砲とのタイトル争いについては「チーム内にいるということで、すごくいい相乗効果というか、そういうのが生まれるんじゃないかなと思う。とりあえず負けずに頑張りたいなと思います」と意欲を示した。【古財稜明】