2億4000万の視線をくぎ付けにできる投手を目指す。ソフトバンクからドラフト3位指名された最速150キロ左腕、北海・木村大成投手(18)が14日、指名あいさつを受けた。球団スカウトから、鋭い直球とスライダーに加え、きりっとした風貌から「郷ひろみ似のイケメン」とルックス面の評価も受けた。ヒット曲「2億4千万の瞳」を入場曲候補として検討も開始。九州での認知度を上げるため、大事なキャラクターづくりにも、頭を巡らせる。

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木村が昭和の名曲も味方につけ、あらゆる世代から応援される投手を目指す。指名から3日。既にラインやインスタグラムには計700件を超えるメッセージが届き「少しずつ実感がわいてきた。ケガをしない体をつくって、長く1軍で活躍できるようになりたい」と強い口調で話した。

球団からの期待は大きい。この日、札幌市内で指名あいさつした福山龍太郎アマスカウトチーフ(45)は「彼は先発候補。将来は(ドラフト1位の)風間(球打)投手と左右のエースとして球団を引っ張っていく投手になってもらいたい」と話した。今夏、ともに甲子園に出場した最速157キロ右腕と、これからはチームメートになる。木村は「甲子園で見たときに体が大きいと思った。体のつくり方を見習って、ともに引っ張っていけるような選手になれたら」と思い描いた。

初めて北海道を離れる。これからは九州のファンに、いかに名前と顔を覚えてもらうかが大事になる。福山アマスカウトチーフは「郷ひろみに似ている。すごいイケメンで好青年。福岡でも話題になっている」と言う。木村が1番好きな歌手はあいみょん。チームメートからは名前にかけて「たいみょん」と呼ばれるほどだが、入場曲については「郷ひろみさんの“2億4千万の瞳”はテンポがいいかも。考えたい」。世代を超え歌い継がれるヒット曲を、候補に挙げた。

今後は福岡での入団会見も控えており「友達と博多弁の練習もしている。何とかばいとか、うまく使えたら」。郷に入っては郷に従え。まずは、その土地になじむことでファン獲得につなげていく。【永野高輔】