東農大北海道(北海道学生)が延長戦の末、東海大北海道(札幌学生)を2-0で下し、7年ぶりの神宮切符に王手をかけた。延長10回表2死一、三塁で、4番金子隼人一塁手(2年=帝京八王子)が左前に決勝適時打。「ここで打つしかないという気持ちと、監督がカツを入れてくれたので思い切りいきました」。継投で踏ん張る投手陣に応える殊勲の一打だった。

打席で燃えていた。3番古間木大登捕手(4年=遠軽)が申告敬遠され、金子に打席が回った。6回にも得点圏で古間木が敬遠され、打席が回ったが空振り三振。同じシチュエーションで三垣勝巳監督(41)から熱い言葉をもらった。「『こういう場面は野球人生でなかなか回ってこないぞ』と。『ここで1本打ったらヒーローだ』ということを話してもらって。これはいくしかないと思った」。外寄り直球を振り抜き、三遊間を抜く値千金の適時打で均衡を破った。

チームは6月の全日本大学選手権に出場し、準々決勝で上武大に3-11で敗退した。春の借りを返すためにも、狙うは春秋連続の全国舞台。2戦先勝方式で先勝した三垣監督は「選手全員で粘って、一生懸命やった結果ですかね。あきらめずにやったことが、こういう風も吹くんだなと。あらためて勉強になったゲーム」と口にした。4強入りした14年以来の神宮進出に向け、金子は「2連勝して神宮に行って、日本一を目指したい」と意気込んだ。【山崎純一】