オリックスが逆転勝利を飾り、1日で首位に返り咲いた。1点を追う5回に3本の長短打を集中させ、一挙4得点。湿りがちだった打線が土壇場で奮起した。優勝マジック6は2位ロッテにともったままだが、最短で24日に優勝の可能性がある。シーズン残り3試合、全力で戦い抜く。

オリックスが全員で、首位を奪い返した。1点を追う5回。2死無走者から打線がつながった。「それができなくて苦しい展開になっていた」。中嶋監督も万感を込め、2位以上を確定させた3時間37分の熱闘を振り返った。

2死から安達が四球を選び、二盗。紅林が左中間を割る同点の二塁打だ。

紅林 安達さんが2アウトから出て盗塁を決めて回してくれたチャンス。なんとか同点に追いつく1打になってよかったです。

9月15日楽天戦以来26試合ぶりに8番に座った紅林の一撃で息を吹き返した。なおも2死二塁、若月が勝ち越し打。中前にはずんだ打球は捕手の意地だった。

若月 ホームラン、ホームランで逆転されて。どうしても打ちたかった。

最後は2死一、二塁。宗がとどめの適時三塁打だ。

主砲の吉田正の離脱以降得点力不足に苦しんでいたチームにとって5日の日本ハム戦の6回(4点)以来、96イニングぶりの“ビッグイニング”。打撃陣は少ない好機を実らせた。「本当にあと3試合、全員でやり抜くしかない。1つのプレーに全員で集中してやっていきたいと思います。なんとか3つ勝てるようにやっていきます」と中嶋監督。頂点へ、全員で進む。【堀まどか】

▼オリックス○、ロッテ●の結果、オリックスが首位に返り咲き。2位ロッテは残り6試合に全勝すれば優勝できるため、ロッテのM6は消えないが、オリックスは残り3試合で3勝とロッテ1敗や2勝とロッテ2敗で優勝だから、いわゆる「M4」状態。オリックスが20、21日に○○、ロッテが23日に●の場合、23日にロッテのMが消滅し、オリックスにM1が点灯する。オリックスのM点灯は早くても23日だが、現時点での最短Vはロッテ25日、オリックス24日でオリックスの方が早い。