ミスター・タテジマが激戦の外野争いに参戦する。阪神からドラフト6位で指名された日立製作所・豊田寛外野手(24)が21日、茨城・日立市の同野球部施設内で担当の平塚スカウトらの指名あいさつを受けた。東海大相模高から国際武道大、日立製作所と9年間、タテジマのユニホームでプレー。「何かの縁があるなと自分でも思いますし、すごくうれしいです」と喜んだ。

虎の本拠地にも縁がある。東海大相模3年夏には甲子園で優勝を果たした。準決勝・関東第一戦では右翼へ本塁打を放った。「相性がいい球場。また(本塁打を)打てたらいいですね。風が強い印象ですが、風に乗せて本塁打を打ちたい」と意気込む。

来季の外野争いは、不動のレギュラー・近本に、助っ人、佐藤輝、島田や小野寺、井上ら激戦区で、厳しい戦いが待っている。右打ちで走攻守3拍子そろった豊田は即戦力として期待されている。「社会人出身で1年目から活躍されている選手もいるのでどうやって活躍できるのか、いろいろ話を聞いてみたいです」。ルーキーイヤーから大活躍した近本、中野らに成功の秘訣(ひけつ)を聞きながら、レギュラー争いに割って入る決意だ。【前山慎治】

◆豊田寛(とよだ・ひろし)1997年(平9)4月28日、神奈川県横浜市生まれ。川上北小時代に戸塚アイアンボンドスで野球を始める。名瀬中では戸塚シニアに所属。東海大相模では2年夏と3年夏に甲子園出場。3年夏は全国制覇。同年U18日本代表に選ばれ、準優勝。国際武道大では1年春からベンチ入り。2年春からは4季連続でリーグ優勝。外野手でベストナインを4度受賞。177センチ、85キロ。右投げ右打ち。

▽阪神平塚スカウト (走攻守)3拍子そろっている。特に長打力のある貴重な右打者。広い甲子園で(生かせる)脚力もある。1年目からレギュラー争いに加われる力もある。6位という順位に関係なく高評価している。