このままでは終われない。巨人中田翔内野手(32)が29日、川崎市内のジャイアンツ球場で行われた1軍練習で居残り特打を敢行した。

練習開始から2時間後、午後1時。他の選手が引き揚げる中、中田はまだバットを握っていた。元木ヘッドコーチと阿部作戦コーチらが見守る前で約15分間、一心不乱にスイングを続けた。

中田 いろいろなアドバイスをもらったうえで、試してしっかり打ちたいなと思ったのでわがままを言って打たせてもらいました。

額に汗を光らせながら、最後にグラウンドを後にした。

8月に日本ハムから移籍したが、快音は鳴りをひそめた。打率1割5分4厘、3本塁打。2軍降格も経験し、ベンチを温める日も増えた。

中田 今年は自分のバッティングじゃないっていうのははっきり分かっています。結果以外でも、打席の中でも自分らしさであったり、正直全然できていない。修正というか自分らしく早く戻れるようにね。一生懸命やるだけです。

懸命にもがく姿に、周囲も打撃を取り戻させようと手を差し伸べている。元木ヘッドコーチと阿部作戦コーチは、軸足への体重の乗せ方やタイミングの取り方などを助言。元木ヘッドは「シーズン最後の方の形じゃ良くないと思ってるから俺らもこうやって毎日声はかけていた。それだけだとまだまだ足りないかなと思って(指導した)。(中田は)悔しい思いをしているし、なんでだ、なんでだって思ってるよ。打ってもらわなきゃいけない選手だし、打たなきゃいけないって本人も思ってる」と期待した。

11月6日開幕のクライマックスシリーズ・ファーストステージの阪神戦(甲子園)から、チームは下克上日本一への挑戦をスタートさせる。

中田 これ以上チームの足を引っ張りたくない。僕は試合に出られるかどうかわからないですし、もし出られるのであれば自分ができることを全力でやるだけです。

日本ハム時代に3度も打点王に輝いた勝負強さを取り戻すべく、時間の許す限りバットを振り続ける。