西武からドラフト1位指名を受けた最速150キロ左腕、西日本工大・隅田知一郎投手(22)が、福岡・北九州市内のホテルで入団交渉に臨み、契約金1億円プラス出来高払い5000万円、年俸1600万円の最高条件で仮契約を結んだ。即戦力として、1年目からのローテーション入りで期待に応える強い覚悟でいる。日本代表入りも目標で、今季限りで現役引退した松坂大輔(41)のような球界のレジェンドを目指す。背番号は未定。

入団交渉を終え、会見に現れた隅田の表情は強い決意で満ちあふれていた。「入団交渉で内諾させていただきました。1歩1歩入団に向かって近づいているところで、西武の一員としてこれから頑張っていきたい」と引き締めた。

即戦力左腕として、1年目からローテーション入りが期待される。あらためて目標を問われ「1年間ローテーションを守ることを目標に頑張りたい」とし、将来的には「長期的には西武のエースと呼ばれるようになりたい。日本代表に入ってみたい。球界を代表する左投手を目指して頑張りたい」と意気込んだ。

引退試合は見たという松坂の存在感の大きさにも触れ「日本野球界史上歴史に残る方だと思う。高校時代のノーヒットノーランの動画を見たことがある。引退はすごく悲しいが、自分も西武の球史に残るピッチャーになりたいと思います」と大きな夢を抱いた。西武には通算135勝左腕、内海もおり「135勝はすごい数字で、それに見合った努力をされている。その中でたくさんの引き出しがあると思う。マウンドさばきだったり、配球、変化球などいろんなことを聞いてみたい」と“弟子入り”志願ものぞかせた。

入寮までの過ごし方については「春季キャンプからしっかり投げ込める体を維持して入寮したい。フィジカル的に体幹を強化したい」。ドラフト後、2位佐藤と「これから一緒に頑張って行こうと話しました」といい、切磋琢磨(せっさたくま)してさらなる高みを目指す。(金額は推定)【菊川光一】