2年ぶりにクライマックスシリーズが帰ってくる。6日、甲子園で阪神と巨人のファーストシリーズが幕を開ける。

選手だけでなく、ファンにとっても大きな意味を持つ大一番が始まる。甲子園から徒歩15分ほどの距離に住む末吉信昭さん(72)は、関西生まれの巨人ファンだ。健康のためにと始めた午前4時から同6時のウオーキングで、毎朝甲子園の周りを散歩するのが日課。CSが始まるこの日の午前5時もいつも通り甲子園に来た。「今年はなかなか勝てないね。最後の方は見るのをやめちゃったよ(笑い)。でもクライマックスシリーズは見る。下克上してもらわんとね」。自宅からテレビで応援する準備は出来ている。

年に数回は「伝統の一戦」を観戦する。コロナ後とコロナ前の違いをひしひしと感じている。「ビールを買うタイミングが難しくてね。前の席の人が一気に3杯買うもんだから、『なんだこの人』って思ってたら、すぐお酒売りませんって。しくじったな」と苦笑い。アルコール提供時間の制限を知らなかったという。

巨人愛を熱く語り終えると隣の甲子園素盞嗚神社へ。両手を合わせて、目を閉じた。「巨人が勝ちますように」。敵地にある神社でこっそり祈って、いつものウオーキングコースに戻っていった。【小早川宗一郎】