中日根尾昂内野手(21)が13日、ナゴヤ球場で契約更改交渉に臨み、約10分のスピード交渉で200万円増の1300万円で一発サインした。

「1年間、開幕から最後まで出続けて結果を出せるようにしたい」。来季のフルシーズン参戦を目標に掲げた。そのための軌道修正がプロ入りからの「正遊撃手取り」の封印。「遊撃でレギュラー取るという気持ちはある。京田さんの信頼、実績を考えたら、今すぐ抜くより、打って守ってができない限り、超えるのは不可能。しっかり試合に出て打ってから」。バットで結果を残せるまで、正遊撃手奪取への思いを封印することを口にした。

今季は初の開幕1軍切符を手にし、3月26日の開幕広島戦(マツダスタジアム)では8番左翼で先発出場。5月4日DeNA戦(バンテリンドーム)では、プロ初アーチをグランドスラムで達成するなど存在感ものぞかせた。しかし、前半戦終了時にファーム落ちし、終盤に再昇格したが72試合、169打数30安打1本塁打16打点、打率1割7分8厘でシーズンを終えた。

来季の目標数字を聞かれると、「今年の数字が良くないので、(来季目標の)具体的数字は立てられない。まだその技術をものにしていない。開幕のときに打撃目標が言えるように取り組む」ときっぱり。4日から始まったナゴヤ球場での秋季キャンプでは居残り特打も含め、立浪新監督、中村紀、森野打撃コーチらの指導を受け続ける。

「必要なものを残して、打撃をよりシンプルに。森野さん中村紀さんは、引き出しをたくさん持っている。少しずつ成果はでている。あとは僕次第。いいアドバイスをいただいている」。会見が終わると、スーツからユニホームに着替え、来季開幕戦を見据えた練習に向かった。