関東5連盟第2代表の神奈川大(神奈川大学野球連盟)が北陸・東海三連盟代表の中部学院大(東海地区大学野球連盟)に逆転コールド勝利で11年ぶりの4強入りを果たした。

3-5で迎えた7回、1点を返し、1死一、三塁から7番有安晟真外野手(4年=東海大福岡)のバントヒットで同点に追い付くと、なおも2死二、三塁で打席には代打の小林将輝内野手(4年=桐光学園)。岸川雄二監督に「コンパクトに振れ」と送り出されると「自分が決める」と強い気持ちで打席に立った。フルカウントから直球を捉え打球はレフトの頭上を越える勝ち越しの二塁適時打。小林は二塁上でベンチに向けガッツポーズを見せると、スタンドで応援するチームメートたちにも手を振った。「スタンドを見ても、全員が喜んでいた。打ててよかったです」と笑顔を見せた。

最後まであきらめない。岸川監督(48)は「先に失点されたても最低限の失点で粘っていけば、中盤、終盤必ずチャンスはくる」と鼓舞した。2番手で登板した川合勇気投手(3年=掛川西)が3回1/3を無安打無失点に抑えリズムを作ると、右打者はバスターで粘り安打でつなげた。

小林は、大学卒業を機に野球を辞める。この神宮大会が野球人生の集大成となる。明日は、準決勝で大学4冠を目指す慶大と対戦する。「この大会に込める気持ちは大きい。やるしかない。全員で勝ちきりたい」と力を込めた。