中日立浪和義監督(52)が、来季4年目を迎える根尾昂内野手を外野に専念させる方針を明かした。秋季キャンプ打ち上げの26日に「来年からは外野1本でライトで勝負させる」と明言。主軸候補の今後の方向性を決断した。

午前の練習が終わると、指揮官は根尾を呼び、自ら通達した。「内野、外野をやってきて、中途半端ではいけない。外野で勝負した方が彼の肩が生きる。打てればレギュラーというチャンスが多い。オフに向かう上で外野で勝負する形が分かった方が本人もいい」と説明した。

大阪桐蔭では投手と遊撃の「二刀流」で甲子園春夏連覇に貢献。18年ドラフト1位で入団した後は、内外野を守りながら、1軍での出場機会をうかがった。今季はプロ初本塁打を記録するなど成長は見せたが、1軍定着はならなかった。

根尾もすでに覚悟していた。キャンプ最終日に、アメリカンノックで外野を駆け回った。「キャンプ始まってから外野の練習メインでした。打つ方を求められてる。そこに向き合う20日間だった」と振り返った。「遊撃で出たい思いは一番強い」と言いながらも「開幕スタメンで1軍で活躍し続けられるようにしたい」と外野専念を受け止めた。就任間もない立浪監督は守備練習で下半身強化を課し、打撃練習でも打撃コーチとともに自ら指導してきた。打力向上がレギュラーへの近道。根尾が右翼で素材を開花させる。【伊東大介】