爽やか右腕が、負けないエースを目指す。巨人育成ドラフト7位の明豊・京本真(まこと)投手(17)が28日、大分市内のホテルで仮契約を締結した。支度金290万円、年俸360万円。周囲からは坂本に似ていると言われる端正なルックスの持ち主。「自分では似てないと思うんですけど」と苦笑いしつつ「及ばないんですけど、(坂本のように)巨人といえばという選手になりたい」と力を込めた。

中学時代には東京ドームでジャイアンツカップを制し、明豊の3年春ではセンバツ準Vに導いた身長189センチの大型右腕。通算勝率7割7分5厘を誇る元ソフトバンク斉藤和巳氏に憧れる。「7、8割の力で150キロ投げられるような。負けないエースというのを目標にしてやっていきたい」と誓いを立てた。

活躍したい理由がある。19年1月、「創平兄ちゃん」と慕った4歳上のいとこを交通事故で亡くした。ドラフト会議後、地元大阪に帰省した際には、墓前でプロ入りを伝えた。「『育成ながらプロ野球選手になれた』と報告をした。お兄ちゃんはずっと『プロ野球選手になれ』と言ってくれていたので、喜んでくれているかなと思います」。

センバツでは内側に「創平と共に」と刺しゅうされたグラブを使用。勇気をもらってきた。プロに入っても思いは変わらない。「感謝の気持ちを持ってプレーしたい。1日でも早く支配下登録選ばれて、誰よりも早く1軍で投げられるようなに」。爽やか右腕が将来的なローテーション入りを目指して、貪欲に1日1日を積み重ねる。【小早川宗一郎】(金額は推定)