阪神大山悠輔内野手(26)は、現状維持の年俸1億円で契約更改を済ませた。1年間主将を務めた21年は打率2割6分、21本塁打、71打点。球団側から9月4日巨人戦の9回逆転サヨナラ2ランを例に「ああいった一打をもっと増やしてほしい」と期待され、「チームを勝たせる一打をもっと増やして貢献したい」と気合を入れ直した。

今季は5月に背中の張りで戦線離脱。シーズン最終盤の10月下旬にも死球から背中の張りに苦しめられた。「テレビで見ているしかできない自分が腹立たしいというか、本当に悔しかった」。首位ヤクルトにゲーム差なしの2位に終わり「その原因が自分にもある」。17年ぶりのV奪回に懸ける思いは人一倍強い。今年の得点圏打率は2割5厘。「事を起こせ」のチーム方針を、来季はさらに泥臭く体現していくつもりだ。

秋季練習では本職の三塁、一塁に加え、有事に備えて左翼も練習。新たな挑戦にも「中途半端にやることが一番良くない。そこをやっている選手に申し訳ないし、失礼になる」と前向きだ。「まずはチームのことを考えたい。本当に優勝、そこだけ」。4番やポジションよりも、こだわりたい場所がある。