夢はでっかく! 阪神ドラフト1位の高知・森木大智投手(18)が、入団会見で「ビッグマウス」を連発した。目標を問われ「世界一の投手」と高らかに宣言。「大谷翔平選手が一番世界に知れ渡ったので、それを超えていく。まずは追いついて、そこからレベルアップしていきたい」と思いをはせた。

緊張の様子はなかった。森木の口からは、すらすらと言葉が出てきた。「『こいつが投げたら侍ジャパンでも絶対に世界で勝てる』とか、そういう信頼度の高い投手になりたい。どこの世界の人たちに聞いても、僕の名前がとどろくような大きい選手になりたいと思います」。18歳の目は、すでに世界へと向いている。

背番号は高知中、高知高でともに1年春に背負った「20」に決定。森木にとって原点とも言える番号。元阪神で同じ高知出身の藤川球児氏の「22」継承を期待するファンの声も森木の耳に届いていたが、今は「20」を自分の番号にすることしか頭にない。

「藤川球児さんは、僕が野球を始めたきっかけを作ってくださった人ですが、今はもう超えていかなくちゃいけない存在。『20といえば森木大智』と言われるぐらいやっていきたい」

会見2日前の11日には、藤川氏が自身のYouTubeで森木について言及。先輩からの期待の言葉や今の課題を森木もチェックし「(藤川氏に)求められている以上にやっていこうと」と決意新た。「僕は僕なりの道を歩んでいけたら」と自分にしか歩めないプロ野球人生を描く。

初のユニホーム姿で、いきなりの大谷&球児超え宣言。藤川氏も入団会見時、「10年後の自分」の質問に「優勝を3回ぐらい経験している。胴上げ投手も1回ぐらいはやっている」と回答し、当時の野村克也監督に褒められた。レジェンド先輩をほうふつとさせる「ビッグマウス」会見で、タテジマのスタートを切った。【中野椋】

○…入団会見後にはファンミーティングが行われ、新人8選手がタイガースの一員として“初仕事”となる虎党との交流を楽しんだ。「好きな女性のタイプは?」とファンからの質問に、森木は「強くて優しくて面白い人。アスリートの阿部詩さん」と東京五輪金メダリストの名前を挙げた。さらに最初の給料の使い道を問われると、「家族に何かあげたい。時計とか…ロレックスの」と、こちらはオトナな回答でニヤリとした。

◆藤川球児の入団会見 98年12月21日に行われた阪神の新入団選手発表で、ドラフト1位の藤川は「10年後の自分」の質問に「優勝を3回ぐらい経験している。胴上げ投手も1回ぐらいはやっている」と自信たっぷり。他の質問にも軽妙な受け答えに、野村監督が「藤川君は野球以外にも才能を持っていそう」とジャブを放つも、「最高の言葉をもらいました」と受け流す肝っ玉ぶりを見せた。