ソフトバンク中村晃外野手(32)が11日、福岡市内の福工大グラウンドで自主トレを公開。

藤本新監督のもとで戦う今季、最多安打を獲得した14年の定位置だった「1番打者」への返り咲き、そして打率キャリアハイ更新を掲げた。

藤本監督は以前から、中村晃を切り込み隊長の候補に挙げている。新人合同自主トレを視察したこの日も「打撃コーチだったときに、(中村)晃の出塁率が頭に入っている。球数を放らせたり、何かをしてくれるタイプの打者。競争ではあるけど、一塁のレギュラーを取った場合は1番で使いたい思いはある」と期待を明かした。

中村晃はブレークした13年に1番に定着し、101試合で先発。14年は99試合で1番を務め176安打で初タイトル。打率3割8厘も現時点で自己最高だ。15年以降はクリーンアップなどさまざまな打順で起用されることが増え、昨年は1試合も1番での出場がなかった。中村晃自身も「監督の意図、どういう試合をしていきたいかがすごく出る打順。(名前が挙がるのは)ありがたいですよ」と“定位置”復帰へ前向きだ。

このオフは走り込みの量を増やし、筋量や体脂肪率などの数値は「野球人生で今が一番いい」という。「出塁率は4割。打率は自分の最高を出したい。もう1度数字を上げられれば、経験値、自信になる」。15年を最後に打率3割から遠ざかっている。新指揮官のもと、原点回帰で輝きを取り戻す。【山本大地】