阪神は17日、兵庫・西宮市内の鳴尾浜球場で阪神・淡路大震災の被災者を慰霊する黙とうをささげた。谷本球団副社長(57)ら球団幹部やドラフト1位森木大智投手(18=高知)ら選手、スタッフ約50人が参加。練習開始前に1分間、静かに目を閉じた。震災から27年、谷本球団副社長は「振り返れば長かったような、あっという間だったような。忘れようにも忘れがたい記憶」と、話した。

震災当時、阪神電鉄本社に勤務していた谷本球団副社長は、震災当日は西宮市内の自宅で被災し自転車で出社した。「自宅は意外と頑丈で助かったが、近所は結構被害が大きかった。尼崎あたりも、ガス漏れのにおいがひどくて、ところどころ隆起したり陥没したりしていました」と当時の記憶を語った。

震災後に生まれた選手も多くなったが「やはり地域のみなさんに受け入れられてのプロ野球球団だと思う。その思いはしっかり持ってプレーしてほしい。佐藤(輝明)君も西宮出身で、そこは強く持ってくれているようなのでうれしく思います」と、地元球団として風化させてはいけないと話した。