「ドカベン」「野球狂の詩」「あぶさん」など野球漫画の第一人者として知られる、漫画家の水島新司さんが10日、肺炎のため都内の病院で亡くなった。82歳だった。水島プロダクションが17日、発表した。葬儀は家族葬で執り行った。喪主は妻修子(しゅうこ)さん。20年12月1日に漫画家引退を電撃発表してから、わずか1年後だった。

◆水島新司(みずしま・しんじ)1939年(昭14)4月10日、新潟市生まれ。73年「野球狂の詩」で講談社出版文化賞、翌74年に「男どアホウ甲子園」で小学館漫画賞を受賞。「あぶさん」は2014年の最終回で、63歳で引退し1軍助監督を務めるも4位と低迷し退団した景浦安武を描いた。「ドカベン」は18年の最終回で山田太郎、岩鬼正美らが集まった東京のチームと、同じ明訓高出身の微笑三太郎率いる京都のチームの決勝戦を描いた。05年に紫綬褒章、14年には旭日小綬章を受章。