2月1日のキャンプインを控え、プロ野球界がコロナ禍に襲われた。佐賀・嬉野市内で合同自主トレを行っていたソフトバンク柳田悠岐外野手(33)日本ハム清宮幸太郎内野手(22)ら6選手が新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと17日、各所属球団が発表した。また熊本市内などで合同自主トレを行っていたソフトバンク松田宣浩内野手(38)DeNA宮崎敏郎内野手(33)ら6選手も陽性が確認され、同行スタッフも含めて感染確認が相次いだ。

柳田らは今月6日から、嬉野市内で合同自主トレを行っていた。15日に西武戸川、ロッテ安田が発熱の症状を訴え、16日に参加していた選手、スタッフ計12人がPCR検査を受検。17日に日本ハム清宮やソフトバンク真砂、谷川原を含む6選手とスタッフ2人の陽性が判明し、自主トレ打ち切りを余儀なくされた。

また熊本市内などで自主トレを行っていたソフトバンク松田、牧原大、野村大、DeNA宮崎、嶺井、西武山田とスタッフ1人の計7人の陽性も確認。ソフトバンクは12日に陽性判定を受けた渡辺陸も含め、計7選手が罹患(りかん)。

柳田組、松田組とも陽性選手に現時点では発熱などの症状はないという。いずれも公共交通機関を使わず移動し、療養機関などで隔離療養を開始した。陰性判定を受けた同行スタッフらは濃厚接触者の判定を待ち、自宅などで待機している。

無症状感染の場合は療養期間終了まで、検体採取日から最低でも1週間以上を要する。その間は外出できず、トレーニングは自宅などでできる範囲に限定。最短で療養期間を終えても、ブランクによる影響は避けられず、2月1日からの春季キャンプにも出遅れる可能性が高い。開幕に及ぼす影響も心配される。

ソフトバンクではオフ期間についてはペイペイドームなど球団施設を利用する際にはスクリーニング検査の受検を義務づけている。現在は契約期間外のため、特別な外出制限などは設けておらず、地元などで練習している選手については検査義務がなかった。

柳田組は12日に自主トレを報道陣に公開したばかり。ソフトバンク井上広報室長は「選手と報道陣の接触の危険がない状態で実施している。公開が感染のきっかけになったとは考えていない」とした。2週間後のキャンプインを前に、球界への感染拡大が懸念される。【山本大地】