今年もやります!オリックス吉田正尚外野手(28)による日刊スポーツの独占コラム「頂に駆ける」は2年目に突入です。今オフは初めて自主トレを主催し、チームメートの19歳来田らと沖縄で練習。アテネ五輪陸上男子ハンマー投げ金メダリストで、自身が指導を仰ぐ室伏広治氏(47=スポーツ庁長官)から学んだ「鉄人イズム」を伝えました。その後はオリックスでもプレーした阪神糸井を通じ、阪神佐藤輝にも。惜しみないコーチングで球界に鉄人軍団が広まりそうです。【構成=真柴健】

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日刊スポーツ読者の皆さん、オリックスの吉田正尚です。いつも温かい応援ありがとうございます。今季の目標は2連覇&日本一です。そのために、個人としてもキャリアハイを目指して頑張りたいと思います。

オフに両足のクリーニング手術をしたこともあり、ベストコンディショニングには遠いのですが、少しずつ順調にきています。まだ走ったり、瞬発系のトレーニングはできておらず、春季キャンプはC班スタート。大阪・舞洲からの出発になりますが、10日から宮崎キャンプに合流して、開幕に照準を合わすという調整をイメージしています。

プロ7年目を迎え、今回初めて自分で合同自主トレを開催しました。意識したのは「一から基本を」ですね。練習方法を間違えてほしくないと思っていたので、後輩たちには丁寧に正しいフォームでの練習を伝えたつもりです。体を上手に使うには、1つ1つの動作が大切。僕は室伏さんの指導がベースにあります。「打撃でも守備でも、1つ1つの動作が野球の結果にもつながっていくよ」という話をしましたね。

自主トレに参加した来田君が、34番を欲しがっている? うーん、好きにすれば…と思いますよね(笑い)。気持ちはうれしいです。去年、高卒1年目であれだけの対応ができていたので、ポテンシャルがある。課題克服してステップアップしてほしいです。高卒でスターになっていくには、3年後ぐらいにバーンといってもらう必要がある。だからこそ、ベースが大事になってくる。僕の練習は地味かもしれないですけれど、「地道にやっていこうね」という話をしました。

糸井さん、サトテルとも関西で一緒に練習をしました。お正月の対談で出会って「一緒に練習がしたいね」と約束をして、僕のベースである室伏さんのメニューをサトテルにも伝えました。柔軟性プラス強さというのが、僕の教わってきた形。打撃も、全身の使い方ですね。大きな体ですけれど、使えていない部分もあった。体を上手に使うという意味では新しい発見になったのではないかなと思います。

サトテルはまだ1年目なので、細かくは言わなかったけれど、僕の技術や経験を少しだけ伝えたつもりです。2年目の今年も楽しみですね。僕のイメージではずぶといのかな? と思っていましたが、かわいらしい感じでした(笑い)。まだまだ野球をもっとうまくなりたい、という気持ちが強いなと感じましたね。

糸井さんは40歳になっても、向上心がすごかったです。今回のメンバーが1人でも充実してくれればと思います。今年もよろしくお願いします!(オリックス・バファローズ外野手)