「ハナガミ王子」がポーカーフェースで淡々と投げ込んだ。ドラフト3位の赤星優志投手(22=日大)が5日、2軍スタートながら、1軍ブルペンに呼ばれた。山口オーナー、原監督らが捕手の後ろに陣取る中、69球を投げ込んだ。「2軍とは違った独特の雰囲気があって、むちゃくちゃ緊張した」と心境を吐露した。

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内心ではドキドキしていても、幼少期から感情の起伏は表に出さない。「ガッツポーズは小さい頃からしたことなくて。どうやってやればいいかわからない。とっておきに、ためておきます。ここぞで出します」。鼻炎、花粉症のため、入寮時にティッシュを大量に持ち込んだ右腕は、冷静沈着にカーブと、カットボール、ツーシーム、フォークの全球種を投げ込んだ。

コース、高さともに安定した制球力でアピールし、原監督からも「ストライクを取ることは全く不安はなさそう。ひょうひょうと、力強く投げられる。洗練された、完成度の高いように見えますね」と絶賛された。

今後もアピールを続け、キャンプ中の1軍昇格を目指す。「途中からでも1軍に行けるように頑張りたい」。クールな表情の奥にある、燃える闘志をのぞかせた。【小早川宗一郎】