巨人桑田真澄投手チーフコーチが7日、「10分の8」の制球力を説いた。

--【関連記事】巨人ニュース一覧--https://www.nikkansports.com/baseball/professional/team/giants/news/-

今キャンプでは制球力向上のためコースの投げ分け「ライン出し」を意識づけさせている。高低を問わずに内外角にコースを指定。捕手が決まった数をカウントし、10球単位で精度を伝えている。

桑田コーチは意図を「マウンド上では、恐怖心とか不安とかプレッシャーがかかるので、練習からプレッシャーに打ち勝つことをやってもらいたい。プロの選手として構えたところに『10球行きます』と言って、10の1だったら恥ずかしいでしょ? 7の0とかになるとすごく焦る。あそこ投げなきゃと思っても体が動かない。そういうときでもちゃんとバランスよく投げる練習。もう1つ、8の8とかなると人間ですから『パーフェクト行けるかな』と思う。よぎった瞬間に人間というのはおかしな動きになってしまうので、そういうところも克服できるように。プレッシャーに勝つ練習です」と説明した。

10球中、何球をラインに収めれば合格なのか。「10の8ですね。僕が今やれと言われたら10の8はいけますよ」と制球力に定評のあった自負を示す。ブルペンと試合ではもちろん、重圧は違う。「ブルペンで決まった数がプレッシャーのかかった試合で決まる数だよと言ってある。10の1ということは試合では0ということ」と置き換えた。

高低より内外角に意識を強く置く。「去年は逆球が多かった。捕手が配球できない。スコアラーとか分析班がいろんなデータを持ってきてくれて、ここに投げて次にここに行ったら打ち取れますとデータが分かっているけど、そこに投げきるコントロールがないのでデータを使えない。いつもジャンケンみたいなもの。でも我々はプロなので、減らしましょうと。捕手がリードしやすいように線で投げていく」。ライン出しは自らを助けるだけでなく、女房役にも優しい。

「最初は10の1とかいたんですけど、それが2になり4になり6になり。意識してやってくれていると思います」。投手陣のコントロールに磨きをかける。