オリックスのドラフト4位、渡部遼人外野手(22=慶大)が初打席初安打で外野のレギュラー争い参戦をアピールした。キャンプ初の紅白戦に、紅組の1番中堅で出場。第1打席で左腕佐藤一の外角直球を捉えて左前に運び、左対左も苦にしないことを実証した。

【関連記事】オリックスニュース一覧

1死後に試みた二盗は、同3位の福永奨捕手(22=国学院大)に阻まれた。「失敗しない男」が失敗した。慶大で24盗塁を成功させたアウト知らずのルーキーが、プロ初実戦で同期に止められた。だが、動じない。「試合が始まる前も、思い切り良くっていうのは言われていたので。練習の延長なんで、とりあえず行ってみようってことで走ってみました」。1軍生き残りをかけたオープン戦終盤や公式戦などなら「タイミングとか場面とか状況判断をしながら、より正確に」ときっぱり。真剣勝負では失敗ゼロを継続する。

新人の走攻守に、中嶋監督は目を細めた。初回の中堅守備で、チーム屈指の俊足を誇る一塁走者、佐野皓の三進を阻んだ好返球にも触れ「走った方も殺した方もいいアピール」と高く評価。オリックスの1番中堅は福田の代名詞だが、好敵手になる可能性を秘めた新星が現れた。【堀まどか】

▽オリックスドラフト3位・福永(渡部の二盗を阻止)「大学時代の話(盗塁成功率10割)は知っていました。僕は走ってくる選手の多い東都でやってきたんで」