阪神西勇輝投手が悩める新人左腕に手を差し伸べた。沖縄・宜野座の春季キャンプの15日にプロ初のシート打撃に登板したドラフト2位鈴木勇斗投手(21=創価大)は3者連続四球を与えるなど大苦戦し、悔しさからベンチで涙を流した。一夜明け、この日サブグラウンドで歩み寄ってきた左腕に「先輩に気を使って投げなくていいよ。気にしなくていい」と励ましたという。

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苦しい時の投球の意識付けについても助言を送った。「手先じゃなくて、体と足を使ってしっかり相手に投げるという意識でどんどんやればいい」。鈴木は「西さんは特にフィールディングがすごくうまくて、コントロールもすごくいい。どういう感覚でやっているのかすごく気になったので、聞きました」。左腕の質問攻めにも真剣に応じた。

開幕投手候補の右腕は、キャンプ直前に新型コロナウイルスに感染。出遅れが懸念されたが、ここまで初日を含め8度ブルペン入りするなど、順調に調整を続ける。今季に向け「結果しか見られていないので、結果を出すしかない。そうじゃないと監督に貢献できない」と気合。ガンケルとともに、19日に今季初の実戦形式となるシート打撃に登板する予定だ。【古財稜明】