いよいよ迫って来たプロ野球の開幕。今季のペナントの行方はどうなるのか? 日刊スポーツ評論家陣の順位予想です。

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★佐々木主浩氏のセ・リーグ順位予想

1位巨人

2位ヤクルト

3位中日

4位阪神

5位DeNA

6位広島

 

巨人は若手が出てくれば、間違いなく優勝できる戦力を持っている。投手は菅野智之、メルセデスら計算できる先発がそろうし、戸郷翔征もいる。ここに堀田賢慎、山崎伊織といった若手がどう食い込んでいくか。あとはリリーフ陣だが、ドラフト1位の大勢がどう絡んでいくのかも楽しみだ。打つ方はある程度計算できるが、中田翔の調子が大分戻って来たのは大きい。ここに新外国人のポランコらが加われば、さらなるプラス要素だ。

昨年の日本一ヤクルトも、巨人に負けず劣らず、強いだろう。懸念材料は昨季、リリーフ投手をかなり使っていること。清水昇(72試合)マクガフ(66試合)今野龍太(64試合)といったブルペンを支えた投手の疲労が、完全にとれているのかが気になる。また、若手の押し上げが、巨人ほど感じられない点で順位を逆転させた。

中日は立浪新監督を迎え、かなり期待できそうだ。元々、投手陣は整備されている。ここ数年、あとは打つ方だけという状態が続いているが、立浪監督がきちんとした野球を教え込めば、ガラッと変わる可能性を秘めている。キャンプを視察した時も、昨秋からかなりの練習量をこなしていることが感じられた。練習の雰囲気がピリッとしていたことも好材料だ。

阪神は、抑えのスアレスが抜けたことがあまりに痛い。残っていれば、優勝候補だった。矢野監督の最終年。開幕投手に内定していた青柳晃洋が出遅れとなったが、その分、藤浪晋太郎に頑張ってもらいたいところ。青柳の復帰まで、どこまで踏ん張れるかが鍵になりそう。

DeNAは、打線が飛び抜けている。選手の素質的には野手だけでなく、投手も本当にいいものを持っている。リーグNO・1といってもいいほどだ。だが、とにかく、けが人が多い。昨年も今永昇太、平良拳太郎ら投手陣が誰も1年間戦えていないので、どうしても順位を落とさざるを得ない。

広島は、鈴木誠也の抜けた穴が大きい。今は入れ替えの時期。ショートの小園海斗、左のサード林晃汰ら、若手にとっては飛躍するチャンスだ。(日刊スポーツ評論家)