新緑のような鮮やかなグラブがマウンドでよく映えた。西武高橋光成投手(25)が4度目の先発で今季初勝利を挙げた。6回5安打5奪三振の1失点。「うれしいです。勝ててよかった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。

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悩んでいた直球には息吹が芽生えていた。1回2死一、二塁では、杉本を153キロ直球で見逃し三振。これまで140キロ台中盤が多かったが、まさに好調時の剛球だった。小さくしたテークバックも少し大きく戻し、威力がよみがえった。

思いは左手にも表現される。この日から、新緑の葉のように明るいグリーンのグラブを装着。今までの深緑だったカラーから一気に明るくなった。「分かりました?」と笑ってから「ちょっと流れを変えようと思って」と説明した。

これまで0勝2敗。同点か負けている場面でマウンドを降り、エースとしてチームに貢献できていなかった。何か変えたい-。そんな思いのカラーチェンジ。春季キャンプでは使っていたが、試合で使うのは初。これがラッキーアイテムにもなって、白星が付いた。「よかったので当分これかな」。今年も髪を切らない験担ぎを継続。苦しんだエースが新相棒と再出発。大樹のようにたくましくチームを支えていく。【上田悠太】