10日のオリックス戦でプロ野球史上16人目、28年ぶりの完全試合を達成したロッテ佐々木朗希投手(20)は8回まで完全投球を続けたまま、マウンドを降りた。打者24人に102球。日本ハム打線から14個の三振を奪ったが、プロ野球史上初となる2試合連続の完全試合やノーヒットノーランは惜しくも逃した。

佐々木朗は広報を通じ「無失点で試合を進めることができて良かったんですが、ちょっと球数が多くなってしまったのと、フォークの精度がいまいちだったのでそういったところをもっと良くなるようにしていきたい」とコメントした。

【写真たっぷり詳細ライブ】完全試合達成の佐々木朗希が登場 17日のロッテ-日本ハム戦

初回、2番細川を自己最速にあと1キロに迫る163キロで見逃し三振に仕留め、流れに乗った。続く3番石井も163キロで空振り三振に仕留め、3者凡退とした。2回は4番清宮を160キロの直球で、5番近藤をフォークでそれぞれ空振り三振に。4者連続三振。この時点で20年に山本由伸(オリックス)がマークした日本人最長タイの25イニング連続奪三振記録に並んだ。

3回に奪三振の連続イニング記録は途切れたが、快投は止まらない。7回時点で2ケタ奪三振を達成。シーズン初登板から4試合以上続けたのは91年野茂(近鉄=6試合)と10年ダルビッシュ(日本ハム=5試合)だけで、プロ野球3人目の快挙となった。前回登板から16イニング連続無安打となり、48年真田(大陽)の日本記録に並んだ。

8回は3者連続、前の回から5者連続の空振り三振。清宮と近藤をフォークで空振りさせ、野村は163キロで見逃しに仕留めた。野村への2球目フォークが右翼線をぎりぎり切るファウルとなり、スタンドがどよめいた。あと1回…。スタジアムの緊張感が高まった9回、日本ハムの攻撃直前に交代のアナウンスが流れた。その瞬間、日本ハム新庄監督も三塁側ベンチで思わず頭を抱えた。さらに頭を抱えながらスタンドを向くなど、残念そうな表情を見せた。

史上初の快挙こそならなかったが、すべてのプロ野球ファンに夢を見せた快投だった。

ロッテニュース一覧はこちら―>