巨人の主砲が止まらない。ポランコが四球を選び、1回2死一塁で迎えた岡本和。フルカウントまで1度もバット振らず、不気味さが増す。

2戦連発中の本塁打を警戒し徹底して低めを攻めたDeNA東だが、敵の主砲が醸し出すオーラにのみ込まれたのか-。6球目だけ吸い込まれるように甘く真ん中高めに入った。

この日初めてのスイングは軽やかに145キロ直球に反応した。ミートした球は悠々と左翼スタンドへ。3戦連発の9号先制2ランで一気にチームを勢いづけた。

「カウント3-2だったのでつなぐ意識でコンパクトにいった結果が最高の形になってくれた」と基本を徹底した結果だった。「(山崎)伊織が久しぶりの先発なので援護できて良かった」とプロ入り初勝利が懸かった後輩を思った。

自身7度目の3試合連発。同一カード3連戦での3連発は20年7月14~16日の広島戦以来2度目となった。

12、13日のDeNA戦(那覇)は体調不良で欠場。続く15日阪神戦(甲子園)もベンチ入りはしたものの出場しなかった。しかし、状態を落とさないのが巨人の4番。ここ7試合で5発と、首位をキープする原動力となっている。

主砲の口火に呼応するように巨人打線は爆発。6回までに7得点するなど、大量点で投手陣を援護した。

岡本和は本塁打、打点とともにリーグトップ。3年連続で両打撃部門の2冠王となれば74年の王貞治以来、48年ぶりとなる。【三須一紀】

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