「忍」を貫く巨人原辰徳監督が、勝負どころで動いた。同点の7回2死一、三塁、打者ポランコ。カウント1-1から一塁走者ウォーカーとエンドランを敢行。打球は二塁のベースカバーに入ろうとした遊撃手の逆を突き、左前へ。決勝点を力ずくで、もぎ取った。「どういう経緯というのはともかくとしてもね、2死からつないでああいった形で点を取れたというのはよかった」と大きくうなずいた。

1、2番を務める吉川と坂本の二遊間コンビが故障離脱し、一時は4位まで転落。今は1点を着実に積み上げて、打開を図る。4回には「1死をあげてでも二塁、三塁にしたかった」と5番中田にプロ初犠打を指示。得点の確率を上げる攻めの作戦に、選手がきっちり応えて白星をつかんだ。

今月初の連勝。連敗を5で止めた12日に「続くよ、どこまでも」と話した「我慢」の出口は見えてきたか-。「我慢は続くよ、どこまでも。どこまでも」と笑顔で声のトーンを上げた。

 

○…2試合連続で1番に入った丸が快音を鳴らした。1回先頭で中日大野雄の141キロ直球を右翼席中段に放り込んだ。8号先制アーチに「浮いてきた甘い球をしっかりと仕留めることができてました。先制できて良かったです」とコメント。7回には決勝のホームを踏み、リードオフマンの役割を堂々と担った。

○…ポランコが20年沢村賞左腕を完全攻略した。中日大野雄に3打数3安打の猛打賞でたたみかけた。7回2死一、三塁ではエンドランで三遊間を抜く決勝打もマーク。通算でも6打数6安打の打率10割の好相性を誇り「非常に素晴らしい選手で、ストライクゾーンに積極的に投げてくるので積極的に振りにいきました」。前日DeNA戦の第2打席から7打数連続安打となった。

○…リーグ単独トップの5勝目を挙げた戸郷翔征投手が反省点を口にした。「良いボールが逆になかったぐらい」と言う調子ながら、7回2失点にまとめたが「(登板)7試合、全部点を取られている。野手の方も中継ぎの方も、もっと楽に次の日を迎えてもらえるような投手になりたい」と笑顔は少なめ。原監督も将来のエースにと期待するからこそ「詰め、勝負という点で、自分に厳しくやってもらいたい」と、あえて苦言を呈した。

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