「令和の牛若丸」が逆転勝利をもたらした。ルーキーの西武滝沢夏央内野手(18)が、連日のお立ち台で首位楽天撃破のヒーローになった。7回に安楽から同点の2点三塁打を放つと、さらに暴投の間に勝ち越しのホームも踏み、2安打2打点の活躍。13日に育成から支配下昇格したばかりで、デビューから2日連続でヒーローインタビューに迎えられた。チームは楽天に連勝でカード勝ち越しを決めた。

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恩師も連日の活躍に目を細めた。関根学園・安川巧塁(よしたか)監督(30)は滝沢の人柄について、「『これ』と思ったら、とことんやる。そんなところがプレーにも表れていた」。他校からの勧誘もある中で、同じくOBの兄拓人さんが14年の夏決勝で敗れた無念を晴らすべく、小学生時代から甲子園出場のない同校への進学を決意。同監督は「走り、送球、バットスイングのスピードはほかの選手と段違い。1年春は背番号4を任せ、2年秋には投手もやらせた。運動能力が高い」と振り返った。