先発予定の日本ハム伊藤大海投手(24)が「“粗品の呪い”リベンジ」を返り討ちにできるか。思わぬ場外戦にも注目される試合となった。お笑いコンビ「霜降り明星」の粗品(29)が、この日の午後0時19分に自身のツイッターで「今日応援してます」というメッセージと紙にペンで「伊藤大■」と書いた画像を投稿。ネット上では「ソシノートにしっかり旧字で名前書かれた…」「ヤバいww」「やめてー」などの反応が多く上がった。

伊藤と粗品。異業種の2人がツイッターアカウントを相互フォローしているが、なぜネット上で交錯しているのか。事の発端は、伊藤が先発した5日楽天戦までさかのぼる。

その試合は4回に4四球を与えて崩れてしまい、今季3敗目を喫していた。次の先発となった13日ソフトバンク戦の前に取材対応した伊藤は「最近、ダメな時は本当にダメなところが、とことん出るなという印象がある。自分の良さと真逆なことが、すごく多い」と自己分析した上で「初心に戻ってやれたらいいなと思って頑張ります」と意気込んだ後に、冗談交じりで次のように言った。「僕は勝手に『魔物』って呼んでいるんですけど…。前日にユーチューブで見て『粗品の呪い』という言葉を覚えたんですけど、それが4回に来たという(笑い)」。

競馬予想で本命馬が1着にならない「粗品の呪い」という言葉をインプットしたことで、思わぬ形で“呪い”が自身に降りかかってきたと表現。このやりとりが13日ソフトバンク戦の早朝に取り上げられていた。すると、試合開始30分前に粗品は「伊藤大海」と投稿した。ネット上は不穏な空気が漂った。伊藤も、その投稿を知っていたそうだが、“呪い”にかかることなく、今季初の完封勝利を挙げた。

そして、今回の西武戦を前に取材応対した伊藤も「たぶん大丈夫です」と強気に答えたが、1つだけ懸念材料があった。「字が間違っていたらしくて。次もう1回、ちゃんとした字でやられたら怖いですね」。粗品は前回の完封勝利後に再びツイッターで「字間違っちゃった。覚えとかないと」と再投稿を示唆していたからだ。

伊藤の本名は「海」が旧字体。新聞表記では新字体の「海」を使用するのがルールとなっているが、ツイートの際も旧字体を使うと「海」と変換されてしまうため、今回は「伊藤大海」と入力するのではなく旧字体で手書きした画像で投稿された。「今日応援してます」というメッセージも“本命”宣言のようで“不備”があった前回とは違う、完全な形でロックオンされた。

もちろん伊藤は、自分の力で西武打線を封じ込みにいく。前回登板を振り返って「全体的なバランスが良かった。球種の割合だったり、そういうのをまた継続して、続けないとやっぱり意味がないので、そういうピッチングを毎回できるようにしっかり準備をしていきたいなと思います」。グラウンド上ではファンを楽しませ、チームを勝利に導く投球で5勝目を目指す。

※■はサンズイに矢の大が母