DeNA三浦大輔監督(48)が、カブレラの180メートル弾の裏話を明かした。17年前の05年6月3日、同監督は先発投手としてマウンドに立っていた。「あれね。あんなとこ飛ばへんと思うよ。あの記録は破られないと思う」。対する西武の打者はアレックス・カブレラ。フルスイングした衝撃弾がドームの屋根に直撃し、左翼付近に落下した。

審判団が集まり協議。二塁にベースカバーに入った同監督と、判定を待つカブレラが並び立った。「おれは『ボールがグラウンドにかえってきたからツーベースだ』と。(カブレラは)『ノー。ホームラン』って。だろうなと、あそこまで飛ばされてツーベースは虫が良すぎるなと」。本塁打に認定され再び走りだしたカブレラを尻目に、浮かない表情だった同監督。「当たった瞬間ですか?あまり聞いたことがない音が鳴ったんで、爆発音、ボーン、ドカーンみたいな。あんなとこ当たったんやと思って」。感慨深げに屋根を見上げた。

今でも、直撃したベルーナドーム左翼席上部には「推定180M弾2005.6.3」と看板が掲げられている。「インコースのストレートですよ」。投げた球種もコースも覚えている。当時、ホームとビジターで同一対戦2カードで行われていた。直前のホーム横浜スタジアムでは抑えていた。試合前のミーティングでバッテリーを組む相川(現バッテリーコーチ)から「どうしましょうか」と聞かれ「打たれてないんだから、打たれるまでいこうぜ」と立ち向かっていった結果の特大弾だった。

「ずっと言われるんでしょうね。それもひとつの思い出です。いい思い出ですよ。毎年この話できるからね」。チームは交流戦開幕カードを、ホームでソフトバンクに勝ち越し、敵地で迎える3連戦。思い出深い場所で指揮を執る。

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