今オフからの実施が目指されている現役ドラフトの概要が見えてきた。プロ野球選手会と日本野球機構(NPB)との事務折衝が2日、行われ、NPB側から現役ドラフトの案が示された。

事務折衝の後、会見を行った選手会の森忠仁事務局長によると、実施時期は各球団から保留者名簿が出された後となる。対象選手は各球団が選ぶが、2人以上は出すことになっている。森事務局長は「必ず各球団、誰かが出て、誰かが入る設計にはなっている。2人以上出す球団もあれば、2人だけというところもあると思う」と話した。なお、保留者名簿の公示は毎年12月2日と定められている。

今後は、選手会でNPB側の案を検討する。森事務局長は「特に大きな問題があるような案とは思っていない。細かいところ、除外選手について多少はあるかも知れないが、大きなところでは進めていけるんじゃないか」と話した。

現役ドラフトの対象から外れる除外選手については「外国人を外すとか、いろんな条件で除外すると。FA選手とか、条件的なもので除外していく」という案になっている。

広島の会沢翼会長(34)も「現役ドラフトは、選手にとって大事なことだと思う。しっかり理解した上で選手に伝えないといけない」とした上で、「(NPBの案は)前向きな感じでは捉えています」と話した。

○…選手会はNPBに対し、プロ志望届を出したアマチュア選手向けにプロ野球についての案内を行うことを提案した。キャンプで新人選手にアンケートを取ったところ「プロに入る前に野球界の制度を知りたかった」という意見があったという。森事務局長は「アマ側、学生側も、そういうのがあれば欲しいと。一緒に何かアナウンスできるものを作りませんかと提案した」と話した。