巨人のクローザー、大勢投手(22)が9回から登板し、1回無失点で新人史上最速の60試合で20セーブに到達した。

先頭の4番レアードはフォークで追い込み、154キロの直球で二ゴロ。5番岡は153キロで右飛、6番安田は154キロで空振り三振に打ち取った。

これまでの新人最速は90年の与田剛(中日)の68試合目だった。巨人での20セーブ到達は、93年石毛博史、13年西村健太朗の72試合目が最速で、大勢は新人ながら12試合更新したことになる。

「野手のみなさんに守っていただいて、20セーブ挙げられた。ヤクルト戦で1回失敗してしまった時に、なんで失敗してしまったのか、なんで打たれたとか考えて、そこに向き合ったり、ダメなときに向き合ってこられたのが結果につながっているのかなと思います」と言った。

原辰徳監督は「今日なんてぎりぎりの場面でね、1発のある相手の4番バッターからスタートしましたけど、堂々と投げきっているという感じはしますね。日々、新たな成長というものをね、本人も強く思ってくれているし、我々もそういうつもりで送り出しているというところですね」と評した。

今季の大勢は3月25日の開幕戦で40年ぶりとなる新人開幕戦セーブを挙げるなど、開幕ダッシュに貢献。12球団最速で20セーブに到達した。ここまで24試合の登板で1勝1敗、20セーブ、防御率1・90の成績を残している。

◆大勢(翁田大勢=おうた・たいせい)1999年(平11)6月29日、兵庫・多可町生まれ。西脇工では2年秋からエース。関西国際大4年秋157キロを計測。21年ドラフト1位で巨人入団。今季開幕戦で初登板初セーブを記録した。181センチ、88キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1600万円。

▼ルーキー大勢が20セーブ目。新人の20セーブは昨季の栗林(広島=37S)以来8人目で、巨人では初めて。大勢はチーム60試合目で20セーブ到達。シーズン20セーブの最速記録は17年松井裕(楽天)の54試合だが、新人では90年与田(中日)の68試合を抜いて最速となった。また、新人に限らず巨人では93年石毛、13年西村の72試合が最速で、球団記録も更新するスピード到達だった。