トヨタ自動車東日本(岩手・金ケ崎町)がオールいわきクラブ(福島・いわき市)に13-1の7回コールド勝ち。俊足ルーキー瀬川竜平外野手(23=国士大)が、2打席連続の三塁打を含む3安打3打点で勝利に貢献した。

瀬川が自慢の快足を飛ばした。3回1死一、二塁で右前2点適時三塁打。先頭打者で打席に入った5回には、センター方向への強い当たりで一気に三塁まで到達。6回には右前安打で出塁し、続く9番小林侃汰内野手(23=山梨学院高)への1球目で二盗に成功。50メートル走5秒7の快足を生かしてチャンスを広げた。瀬川は「つなぐ8番としてしっかり上位打線につなぐことが目標。その結果の三塁打なので、チームとしては良かったです」と喜んだ。

花巻東出身の瀬川は目標に「岩手から日本一」を掲げた。高校時代に甲子園出場経験はなく、「大舞台で試合をしたいという思いは高校から変わらない。地元から、岩手から代表として出ることが1つの目標です」と胸の内を明かした。快足に加えて、昨春の東都大学2部リーグで打率4割6分4厘をマークし首位打者に輝いたミート力も強みだ。「足もミート力も社会人のレベルで少しずつ成長していると思います」と瀬川。徐々に社会人野球のレベルに順応。その勢いで全国大会の舞台である東京ドームを目指す。

新戦力が台頭する。打者では瀬川の他にも、昨年八戸学院大で4番を務めた池内大典内野手(22)、盛岡大付で強力打線の一翼を担い、昨夏甲子園16強入りに貢献した佐々木一晃内野手(18)が入部。投手では、昨秋の南東北大学リーグで18回を投げ23奪三振、防御率0・00をマークした斎藤智哉(22=石巻専修大)、20年秋の北東北大学リーグでノーヒットノーランを達成した中村彪(22=ノースアジア大)と、粒ぞろいだ。新鋭が新しい風を吹かせ、18年以来2度目の本大会出場を狙う。【濱本神威】