東農大北海道オホーツクの先発・伊藤茉央投手(4年=喜多方)が2安打完封で、3大会連続の初戦突破に貢献した。

仲間を信じて打たせてとった。「序盤は真っすぐが浮いていたんですが、中盤からうまく修正ができて、空振りも取れるようになった」。ゴロを打たせ、守備から流れを作り打撃につなげた。3安打3打点と活躍した主将の吉井嵐将内野手(4年=東農大二)は「(伊藤の投球は)素晴らしかった。次も期待します」と笑顔でチームメートをたたえた。

日ごろから三垣勝己監督(41)が選手たちに話す言葉がある。「人間は弱いんだから、誰かに助けてもらいならが、やっていかないといけないよ」。1人じゃない。仲間の大切さを説きながら、学生野球の大切さを教えてきた。この言葉を胸に、伊藤も成長した。「精神的に強くなったと思います」と胸を張る。仲間を信じて、打たせて取る。だからこそ、自信をもって力のこもった1球1球を投げることができた。宮崎産経大の選手たちが「気持ちのこもったボールでした」、「自信を持って投げていた」と評する言葉に、裏付けされていた。

大舞台の経験で、成長する選手たち。三垣監督は「今日はたまたまこの試合でそういうところが出た。(選手たちが)ちょっとずつ分かってくれれば、もっと変わるんじゃないかと思います」と、成長に目を細めた。次は昨年、3回戦で敗れた上武大とのリベンジマッチだ。「浮足立って戦うのか。個人プレーに走るのか。今の力はどこまでなのかを見たい」。この1年の成長を、次戦にぶつけるつもりだ。

※崎は崎の大が立の下の横棒なし

【写真多数ライブ】東海大北海道・渡部がノーノー 九州共立大1年・稲川が東北福祉大完封/大学野球選手権>>