6月最初の本拠地での試合は、苦い結果に終わった。投手戦の末、札幌ドーム史上初の無安打無得点を食らった日本ハム新庄剛志監督(50)は「手も足もヒットも出ません」と、DeNA今永の快投に苦笑い。「いや、もう、おめでとうですね」と新たに誕生したノーヒッターをたたえた。

「点を取ってみよう打線」と命名した攻撃型打線で臨んだが、走者は2回に四球を選んだ清宮1人だけ。「テンポもいいし、コースにビタビタ。タイミングを狂わせて…いい投手ですよ。あれだけいいピッチングをされたら、難しかったね」。左腕の投球術にお手上げ状態で「かき回したかったけど、かき回せない、このもどかしさ」と、ため息だ。

9回、代打で送った俊足の浅間には「小細工するなよ。3球で終わってもいいから、セコいことはするな」と真っ向勝負を望んだ。試合後、ベンチでぼうぜんとする清宮の姿には「それだけ悔しい気持ちがあるんだったら、次につながる」と言った。パ首位打者の松本剛も「割り切るしかない。打てなかったのは悔しいですけど、毎日毎日、試合があるし、まだ今週は始まったばかり」と顔を上げた。

チームは今季2度目の5連敗で、交流戦でも最下位タイに転落。それでも新庄監督は「こういう試合の後って、意外とガーンと爆発する可能性もある。次はこっちのペースで、ガツンと行ったるわ」。威勢良く、会見場を後にした。【中島宙恵】

 

○…加藤貴之投手がノーヒットノーランの今永と投手戦を展開も、奮闘実らなかった。5回2死一、三塁のピンチを断つなど6回4安打無失点の好投も、援護に恵まれず降板した。「前回同様、丁寧に投げることができたと思います」と納得も、これで登板7試合連続未勝利。6回74球で降板させた新庄監督は「次の登板に向けて」と、中4日で交流戦最後の12日中日戦(札幌ドーム)で先発させる可能性を示唆した。

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