広島の野村祐輔投手(32)が、20年9月30日巨人戦以来618日ぶりの白星をつかんだ。

今季初先発で5回2/3を投げて4安打3失点(自責2)。2シーズンぶりに勝利をマークした。

コンディション不良で出場選手登録を抹消された大瀬良に代わっての登板だった。過去西武戦は6戦4勝0敗の好相性だったが「もう、前の話」ときれいさっぱり。「久々のマウンド。今までやってきたことをすべて出せるように」と意気込んで22年初マウンドに向かった。

1回には主砲山川に19号先制2ランを許した。だがチームが2~4回に1点ずつ重ねて逆転。味方のミスもあり、一時追いつかれたが、チーム16戦ぶりとなる勝ち越し本塁打を菊池涼が放つなどして援護も受けた。「たくさん点を取ってくれた。勇気を持って投げられた」。

20年10月には「右鎖骨下静脈血栓症除去術」を受けた。復帰した昨年は8試合に先発したが、0勝4敗。プロ入り10年で初めて、勝ち星なしでシーズンを終えた。同年オフには「思うようにはいかなかった。はい上がっていきたい」とリベンジを誓い、球団現役最多77勝の実績も置き去って11年目に入った。「これから昨年の悔しさをやり返したい」。雪辱はまだまだ道半ばだ。

16年には16勝を挙げ、最多勝にも輝いた右腕。チームに欠かせないピースの1つが、埼玉のマウンドで懸命に腕を振った。【前山慎治】

○…守護神栗林はプロ2年目で早くも通算50セーブに到達した。3点リードの9回に登板し、3人斬りで17戦連続無失点。昨季はロッカーが隣だった野村の復活星をアシストし「去年、祐輔さんの勝ちをリリーフが1回消している。必ず祐輔さんに勝ちをつけられるようにと思って今日はマウンドに上がりました」と安堵(あんど)した。

▽広島佐々岡監督(今季初先発初勝利の野村に)「下で若い選手と交じって結果を残して、調整してきてくれた。今日チャンスがあって、勝ったことは大きい」

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