上越地区同士の対決は三郷タイフーンが大潟フェニックスを4-1で破り、初優勝し、全日本大会(8月8~14日、東京・神宮球場ほか)への初出場を決めた。0-1の3回裏、野選と適時打で2点を奪い逆転すると、5回裏に2点を加点。チームOBのプロ野球、西武滝沢夏央内野手に吉報を届けた。

三郷ナインが偉大な先輩を超えた。3回裏。1死三塁から主将の1番林成悟遊撃手(大手町小6年)の三ゴロ野選で追いつく。林主将が二、三盗を決めて迎えた1死三塁で2番小島蓮音(同)の中前打で勝ち越した。5回には3安打を集中させ、ダメ押しの2点を奪った。

放った安打は7本。林主将は「みんなが打ったから逆転できた」と胸を張る。売り出し中の西武のルーキー滝沢は3年生時に出場したが、初戦敗退だった。県大会前に布施修監督(68)のもとに滝沢から「歴史を塗り替えてください」とLINEでメッセージが届いた。布施監督は「塗り替えたぞ、と送り返します」と笑顔を見せた。

昨秋のドラフト会議後、チームを訪れた滝沢がナインに話した。「最後まであきらめずに頑張ろう」。先輩の激励に応えるような逆転勝ちでの全国切符。林主将は「(滝沢に)今度は全国優勝を届けたい」と力強く話した。【斎藤慎一郎】