阪神打線は絶好調大山との勝負を避けられ、チャンスであと1本が出なかった。1点を追う7回1死二、三塁。大山に申告敬遠が告げられると、甲子園にため息が響いた。続く糸原の中犠飛で同点に追いつくも、勝ち越せなかった。

大山は自身4度目、最多タイの1試合3四球。前日18日に17号2ランを放ち、6月9本塁打の主砲とまともに勝負してくれなかった。矢野監督は「そりゃそうやし」とした上で「健斗(糸原)だって仕事してくれているし、逆にチャンスが広がる。一気に点を取れるという形に持っていけると思う」と捉えた。

6回は大山の四球から無死一、二塁の好機をつくるも、代打山本が送りバントを決め切れず。指揮官は「ヤスなら決めてくれるだろうというところで。まあそれを受け止めないとダメ」と言った。今後も最大級の警戒をされる大山の後ろの打者が、打線の鍵になりそうだ。

○…近本が自己最長の連続試合安打を17に更新した。1点を追う7回1死、3番手エスコバーから中前打。その後1死満塁となって、糸原の犠飛で一時同点となるホームを踏んだ。一方、3点を追う8回2死一、二塁では一ゴロに倒れ、逆転へのチャンスがついえた。矢野監督は「あと1本出なかったけど別に悪い攻撃じゃない」と打線全体を振り返った。

○…坂本は11打席ぶりの安打で今季2打点目を挙げた。「9番捕手」で先発。2回に8番西純の2点先制の二塁打が飛び出した直後、なお1死二、三塁。京山の144キロに詰まりながら中前に落とし、3点目をもぎ取った。試合中に「取れるところでできるだけ点を取っておきたいと思って打席に入りました。いいところに落ちてくれて良かった」とコメント。敗戦の中、意地の1本となった。

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