秋田出身の日本ハム吉田輝星投手(21)がプロ入り4年目で初めてとなった地元凱旋(がいせん)登板を勝利で飾れなかった。4回1/3を4安打2失点で今季2敗目を喫した。試合後はストライクを取る度に拍手が起きるほど、温かい声援を受けた地元のファンに感謝。先発投手として、今後への課題を口にした。一問一答は以下の通り。

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-地元・秋田での登板を振り返って

吉田 いや~最後はあと2つアウトにして、自分できちっと抑えたかったのはありますけど、甲子園でも3イニングしか投げられませんでしたし、今までずっと中継ぎをやっていたので、5回投げきれるかな? っていう不安は自分の中で少しあったんですけど、楽天のファンの人も僕がマウンドに上がる時にたくさんの声援をもらったんで。本当は、もう3回くらいで疲れてましたけど、体力以上のモノが出せたかなと思います。

-4回までは直球にも力があった。ブルペンでの状態は?

吉田 特別いいわけじゃなかったんですけど、試合に入って声援を聞いた瞬間に「よし、やってやるぞ!」っていう気持ちになって、そこからすごい真っすぐが走り出した。試合中は、いい真っすぐを腕振って投げ切れていたと思います。

-秋田のファンの声援が、すごかった

吉田 一応ビジターなので、甲子園の時みたいに声援をもらえないのかなと思った。すっごい声援もらって、本当は勝ちたかったですけど、ちょっと4回、5回あたりは今シーズン経験していない領域なので、自分でも(あそこまで投げられて)びっくりした。声援に後押しされました。

-試合の入りは落ち着いていた

吉田 先頭バッターを簡単に打ち取れたことは、すごいでかかった。(4回までは)アウトを取ってからランナーが出たりとかが多かった。点を取られた時は先頭が出てからだったので。序盤は球数も抑えられながら、ストレート中心でいけていた。そのおかげで4回とか真ん中に変化球が集まったけど、外野フライに終わったりとか、組み立て的には、この前(5日阪神戦)より次の打席を想定した組み立てはすごいできていた。あと、キムさん(木村)が(初回に)浅村さんを(二塁で)刺したプレーとか、(3回に武藤の)盗塁はチャミさん(宇佐見)がアウトにしてくれたり。要所要所で、すごい助けられたプレーがあった。すごいあれは助かりました。

-長いイニング投げる難しさは感じた?

吉田 そうですね。中継ぎと先発で一番違うのは、(中継ぎでは)この人とこの日もう1回対戦することはないので、自分のピッチングをすればいいんですけど、(先発は)やっぱり次のことも考えながら、いろんなコースを使って布石を残せれば一番いいですし、ピンチが絶対に何回か来るので、そういうところでしっかり集中力切らさずに投げられるか。先発をずっとやっていなかったので、勘っていうか、ここ危ないなとか、自分の攻撃中に相手がいいプレーしたとか、そういうのもちょっと見逃してしまう。そういう“先発勘”は、まだちょっと戻ってない感じはしますけど、今までの中継ぎの感覚からはちょっと変わったピッチングに甲子園の時よりはなった。

-新庄監督は試合後に次も先発と言っていた

吉田 (笑顔になって)そういうタレコミ、もっと欲しいっす。

-投手コーチと相談しながら、とも話していた

吉田 いや~でもやっぱり、中継ぎをずっとやっていると1球1球、100%の力で100%以上のボールを、と考える。先発だとやっぱり80%の力で100%以上を出さないといけない。フォームからしても上沢さんと(楽天)松井裕樹さんのフォームは違うと思いますし、そういうのは感じているんですけど、中継ぎで真っすぐ3球で終わらせてやるという考えも体もそうなっているので、そこは時間を使いながら、投げ込んで1回そういうのが出来れば、ちょっとは思い出すかなと思います。加減するとかではなく、フォームのコツとか絶対ある。去年の方が変な球を投げていますけど、やっぱり7回でもある程度は出力が出せる思考だった。今日は4回とか球が曲がってきたな、力入ってきたなと(頭で)分かっているのに(体が)リラックスできないというか…フォーム的に、そういうのは課題です。そういうのは組み立てにもつながってくるので。

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