阪神の今季広島戦初勝利が遠い。1点を勝ち越した直後の延長10回、7番手のアルカンタラが坂倉に痛恨の同点アーチを右翼に放り込まれた。回をまたいだ11回には2死後、宇草に右翼へサヨナラ本塁打を浴びた。継投策は実らず、今年の広島戦は1分けを挟んで未勝利の9連敗に伸びた。勝てば再び3位浮上だったが、逃した。

粘りの戦いは報われなかった。土壇場の延長10回無死一塁。4番佐藤輝がひと振りで決めた。松本の低めフォークをすくうとライナーで右中間を破り、勝ち越しの適時二塁打とした。1点を追う7回2死三塁でも、バットを折りながら左前に落とし、同点タイムリーを放っていた。勝負どころで主軸の打力が光った。

この日は先発ガンケルが振るわず、追いついては失点する悪循環だった。5回10安打3失点で降板後は継投へ。6投手で必死につないだが土壇場で力尽きた。交流戦は12勝6敗と躍進。リーグ戦再開後は黒星が先行する2勝3敗。天敵の広島が上位浮上を目指す阪神に立ちはだかる。

▼阪神が広島に延長11回、サヨナラ負け。延長戦は今季1勝6敗1分けだが、うちサヨナラ負けは4度目。サヨナラ本塁打を浴びたのは4月20日DeNA戦(横浜)で浜地がソトに被弾して以来、今季2度目。

これで広島戦は開幕から1分けをはさんで9連敗となった。同一カードに開幕から10戦未勝利は、広島に10連敗した88年と並んだ。23日も敗れると、次は7月5~7日まで対戦がないため、広島戦初勝利が7月まで持ち越されることになる。

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