打撃不振に苦しむソフトバンク甲斐拓也捕手(29)が、王貞治球団会長兼特別チームアドバイザー(82)のハッパに応える。甲斐は23日、大阪から福岡への移動後にペイペイドームでピックアップ練習に参加。若手に交じってバットを振り込んだ。

甲斐の練習を、王会長が食い入るように見つめた。身ぶり手ぶりを交えながら、熱心にアドバイス。トータル約30分間のマンツーマン指導だ。甲斐は「気にかけていただいて本当にありがたい。会長からは『お前はもっとやれるんだから』と言っていただいた。その言葉だけでもっと頑張ろうという気持ちになります」と奮い立った。

現在、打率1割8分6厘と苦戦する甲斐は、今季の中でも最も深い沼にはまった状態だ。交流戦が明け、リーグ再開してからはまだ無安打。交流戦を含めると、今季最長の8試合連続ノーヒットと、快音から遠ざかっている。「今の自分の結果を考えると休んではいられないという気持ちです」と、休養よりも状態を上げることを優先させ、汗を流した。

藤本監督の、甲斐への信頼は絶大だ。「捕手としてディフェンスはNO・1。後は打つことだけ」と、打撃面での復調に期待をかけた。

チームは2連敗中。24日からは、前回対戦でカード3連敗を喫した日本ハムと戦う。甲斐は「チームを勝ちに導けるように。カードの頭を取って、チームも僕も勢いづいていければと思います」と力強く、浮上を誓った。【山本大地】

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