巨人が残酷な現実を突きつけられた。3連勝を目指してエース菅野智之を送り込んだ首位ヤクルトとの3連戦初戦。5本のアーチを浴びるなど13年ぶりの16失点で大敗し、ゲーム差は11に。原辰徳監督は「みんなベストを尽くしてやってくれている。しかし、こういうゲームをやっていると、もうファンの方に申し訳ない」と、言葉をしぼり出した。

独走状態のヤクルトに、圧倒された。初回1死一、二塁と先制機をつくったが、4番岡本和と5番坂本が先制点にはつなげられない。直後に先発菅野がランエンドヒットを絡めて攻め込まれ、中村の3ランもあって4失点。3回にも3失点と、序盤の7失点で主導権を完全に手放した。3連勝への道筋を期待したエースが5回7失点。原監督は「(1回は)いい点の取られ方じゃなかったね。あれが効きましたね。あえて…うちのエースですからね。内容が良くないよね。打たれ方、点の取られ方の内容がね」と振り返った。

2戦目に敗れれば、2リーグ制後では最速の6月25日に自力Vの可能性が消滅する。ペナントの行方を占う盛夏の訪れよりも前に、V奪還を掲げる巨人が正念場を迎えた。【浜本卓也】

○…エース菅野が打ち込まれて5敗目を喫した。1回、村上の二ゴロで先制を許し、2死一、二塁から中村に3ランを被弾。3回は中村に2打席連発の2ランなどで3失点。昨年9月7日のDeNA戦以来の7失点、3年ぶりの9安打を浴び、5回で降板した。「大事な試合でしたが、初回に4点を取られて、流れを渡してしまいました。しっかり反省して次の機会で挽回したい」と前を向いた。

▽巨人岡本和(9回無死一塁の中越え本塁打で、5年連続20号に到達)「集中してしっかりとスイングできました。明日につなげられるようにしたい」

▽巨人阿部作戦兼ディフェンスチーフコーチ(チームが奮起するために必要なことを問われ)「伝統を継承していくために嫌われてもいいという気持ちで、選手たちが技術を出していけるように、責任を持って仕事をしていきたい」

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