コロナ禍から再出発したソフトバンクが「4番柳田」で苦境を乗り切る。オンラインで取材対応した藤本博史監督(58)は「打つ方は問題ない。柳田を4番にしますよ」。首や肩を痛めた影響で27日ロッテ戦を欠場していた柳田悠岐外野手(33)が、指名打者で出場できる見込みを明かし、今季初の4番起用を明言した。

ここまで4番を務めてきたデスパイネとグラシアルが、ともにコロナ陽性で離脱中。開幕前から、柳田の3番起用にこだわり続けてきた指揮官も「3番でずっといきたかったけど、4番を打つ打者がいない。真ん中を打ってもらって、4番を核にして、状態のいい選手を並べていこうと思います」と、柳田を中心に据える決断をした。

藤本監督はさらに「今いるメンバーでやるしかないわけですから。戦力ダウンというより、若い選手はチャンスだと思って、思い切ってやってほしい。そんなに悲観することもない」と話し、若手のアピールに期待。チームにとってのピンチを前向きにとらえた。

野手では2日から渡辺、中谷が昇格見込みとなっているが、藤本監督は「結果が出なかったらどんどん入れ替える。悪かったら替える、良かったら上げるという形でやっていく」。主力がそろうまでの期間は、積極的な入れ替えで戦力を活性化させるつもりだ。「良ければ(今後も)残るし、若手にとってはチャンスだと思います」。苦境をチーム一丸で乗り越える。【山本大地】

○…2日先発予定の東浜はチームの窮地にあらためて必勝を誓った。「マウンドに上がるからにはチームが勝てるように投げないといけないし、しっかり自分の仕事をしたい」。今季、西武から挙げた1勝は5月11日の記念すべきノーヒットノーラン。先発の柱として自らの好投でコロナ禍にあえぐチームをけん引するつもりだ。6月22日の前回登板(対オリックス=京セラドーム大阪)から中9日。2度のブルペン入りでしっかり調整した。好調なレオ打線にも「1人1人、全力でやるだけ」と口元を引き締めた。

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