ロッテの連勝が5でストップした。46勝44敗1分けの貯金2で、前半戦91試合を終了した。

今季はブランドン・レアード内野手(34)レオネス・マーティン外野手(34)の両助っ人が不調で、開幕直後から得点力不足に苦しんだ。5月17日に勝利するまでは、相手に先制された試合は0勝19敗1分けと、劣勢をはね返せる状況になかった。防御率2点台の小島和哉投手(26)がここまで1勝7敗なのが象徴的。4月20日以降は、6月末までのほとんどの期間で5位に低迷。借金10に達する危機も2度あった。

その中でプロ3年目の高部瑛斗外野手(24)が奮闘。開幕から50試合連続で1番打者を務め、盗塁数ではリーグトップを快走した。コンディション不良で出遅れていた荻野貴司外野手(36)が合流後は1、2番を組み、出塁率向上に伴い、得点力もアップ。両助っ人はいまだ爆発には至らずも、手術から復帰した井上晴哉内野手(33)が好調などもあり、7月18~23日までの5試合は、いずれも逆転勝利による5連勝。打線の状態は上向いている。

先発投手は91試合で57度のQS(クオリティースタート=投球回6回以上、自責点3点以内)を達成し、打線をカバーしてきた。リリーフ陣は開幕当初は不安定さが目立ったものの、サイドスロー右腕の東條大樹投手(30)に球威が戻り、主に必勝リレーの7回を任され、安定した成績を残している。6月には元メジャーセーブ王のロベルト・オスナ投手(27)が入団。厚みを増した。

注目の佐々木朗希投手(20)はプロ3年目に一気に平均球速を高め、今季初実戦でいきなり自己最速を更新する164キロをマークした。4月10日のオリックス戦(ZOZOマリン)ではNPB史上16度目の完全試合を達成。13者連続奪三振の日本新記録、1試合19奪三振の日本タイ記録も達成し、球史に深く刻まれる偉業となった。7月1日に投球中に右手中指のマメをつぶすアクシデントに見舞われたものの、前半戦は6勝を挙げ、奪三振はリーグ2位の124個をマークしている。

その完全試合も含め、佐々木朗らとバッテリーを組んでいるのが、昨秋に市和歌山からドラフト1位で入団したルーキーの松川虎生捕手(18)だ。高卒新人捕手としてNPB史上3人目となる開幕戦スタメンマスクに抜てきされ、経験を重ね、前半戦を1軍で完走した。

松川とスタメンマスクをほぼ分け合っている佐藤都志也捕手(24)も捕手、一塁手、時にはクリーンアップと幅広くチームに貢献している。【金子真仁】

【ニッカン式スコア】24日の日本ハム-ロッテ戦詳細スコア