さすがキャプテン!! 新型コロナウイルス感染から復帰初戦となったヤクルト山田哲人内野手(30)が、決勝の16号ソロを放った。同点の6回1死、広島九里の3球目、内角128キロフォークを左翼席へ。「しっかり捉えることができた。角度もついてくれたのでホームランだなと思いました」。DeNAが敗れたため、優勝マジック「41」が再点灯。11年ぶりの首位ターンとなるチームに勢いをもたらした。

納得の変化球打ちだ。6月29日広島戦以来のアーチ。「今日だけじゃなく前回もその球でやられているというのもありました。いつか来るだろうなというのは頭にあったので。根拠はないけど、自分を信じていきました」と振り返った。

8日に新型コロナの陽性判定を受けると、その後も感染者が続出。チームが苦境の中で「切り替えましたね。コロナになってすごいショックだったんですけど、仕方ないことだと思って切り替えて、復帰を早くすることだけを考えていた」という。19日から1軍に合流すると、21日には休日返上で調整。「迷惑かけてる分、僕は帰ってきたら、そこでしっかり(結果で)返さないといけない」。満を持して、この試合から出場選手登録。まさに有言実行の1発だった。

自身に加え、中村、塩見、長岡らもコロナから復帰し戦力も充実。「今日の勝利は大きい。自分が活躍できたというのも良かった」と喜んだキャプテンだが、「残りの52試合、厳しい勝負が待っていると思います。気を引き締めて1戦1戦やっていくしかない」。すぐに切り替え、後半戦を見据えた。【鈴木正章】

○…サイスニードが、6回3安打2失点で5勝目を挙げた。立ち上がりから根気よく投げて試合をつくり、「前回よりも状態良く、良い感覚で投げることが出来ました」と振り返った。お立ち台では、決勝弾を放った同い年の山田に「ヤマダ、ダイダイダイスキ!!」とラブコール? を送り感謝した。

○…塩見と中村がコロナから復帰後初スタメンで勝利に貢献した。塩見は定位置の「1番中堅」で2安打をマーク。6番中村は無安打ながら強気なリードで投手陣を引っ張った。決勝弾の山田を含めて戦力も整い、高津監督も「こうして最後にほぼフルメンバー、いい打線が組めたので。また後半にいいスタートが切れるんじゃないかと思います」と話した。

▽ヤクルト・オスナ(7回に11号ソロ)「流れ的にも追加点がほしかったので打つことが出来てよかった。甘い球を一発で仕留めることが出来た」

▽ヤクルト・サンタナ(2回に先制7号ソロ)「サイスニードに先制点をプレゼントしたかった。自分の良いスイングができた」

▽ヤクルト長岡(同点の5回に7号ソロ)「何とか先に勝ち越したかったので、入ってくれてよかった」

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