江東ライオンズ(東京)が宜野湾ポニーズ(沖縄)を5-3で破り3連覇を達成した。3回戦、準々決勝、準決勝と各地区の上位チームを逆転で破ってきたが、決勝戦も逆境から始まった。正捕手で4番打者、日本代表にも選ばれる永尾愛蓮主将(3年)が1回表、7球捕ったところでベンチに下がった。前夜の準決勝で相手打者が振り切ったバットがミットを直撃。骨に異常はなかったが、打撲による激痛は治まらなかった。一塁手の伊藤心が捕手に回って無死一塁。すかさず盗塁を仕掛けられたが、伊藤はストライク送球でタッチアウト。1点を追う5回1死一塁からも走られたが、再び阻止した。

試合は1点先制された江東ライオンズが1回裏に3点を奪い、同点とされた2回にもすぐさま勝ち越し。3回表から救援した谷津輝(3年)が5イニングを3四死球ながら無安打に封じ込み快挙を達成した。

多彩な投手陣に加え、正捕手の非常事態に備え、信頼できる2番手捕手を育てるなど選手層の厚さでポニーでは絶対の強さを誇る。しかし、今大会は負けの悔しさをバネにした。7月上旬に行われたジャイアンツカップで終盤に逆転負け。出場権を逃していた。就任1年目で連覇を繋いだ田本剛監督は「最後まであきらめない気持ちを逆転負けから覚えた。選手たちには感謝しかありません」と話した。

最優秀選手には準々決勝の最終回に逆転3ランを放った阿部賢士郎(3年)が選ばれた。